OFF ページ28
side:夢主
『配信終了、っと』
配信を終えて、裏作業に取りかかる。
コマンドはかなり難しいのに加え、複雑かつ長い。正直、めんどくさいのが本音なくらいや。
それでもちゃんと機能させるために、事細かに確認を交えながらコマンドを打っていく。
『あ゛ー…しんどっ』
今日の仕事は接待が多くて配信スタートから喉がタヒんでたけど…まだ治らんな。
配信中はオンオフ切り換えて声出せとったのに、やっぱ緊張感の違いなんかな。皆に良い顔見せようと無意識でしてんのかも。
ってかエゴサしながらやろっかな。集中力が続かへんくなってきたし…。
そう思ってエゴサしとったら、電話が鳴った。
『あれ、莉都先輩や。何かあったんかな…
はい、もしもし』
"ぴく「もしもし、今大丈夫?」"
『大丈夫やけど、何かあったん?』
"ぴく「何かってわけじゃないけど、Aがまた無理してるんじゃないかなって」"
『ッ…無理してへんよ、大丈夫や』
一瞬、顔が引きつってしまった。分かってんな、先輩は。
僕が思い詰めてる時は、絶対にこうして電話してくる。まぁそれが心の支えにもなってるんやけどね。
"ぴく「…Aがそう言うなら深入りはしないけど、何かあったらすぐ相談してよ?」"
『分かっとるってば。ホンマ心配性なんやから』
"ぴく「あ、話は変わるんだけど今から時間ある?」"
『時間?えっとね…』
コマンドは終わってない、終わってないけど今からやる元気はない。めんどくさい!!!
だから解答は1つ。
『うん。特にやることないし空いとるよ』
"ぴく「良かった〜、今からスプラするからAも来てよ。あ、他の人もいるからなんか入れてくださいとして来てね。
ルームとかLINEで送っとく」"
『りょーかい。準備でき次第行くわ』
電話を切って、先輩から送られてきたルームに行く準備をする。ちょっと嘘ついたことへの罪悪感はあるけど…まぁ遊んでたら忘れるわ。
『にしてもスプラかぁ…最近はマイクラしかしてないし腕
そう呟きながらDiscordに入った。
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作者名:フィア | 作成日時:2024年1月26日 18時