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少し時間を空けて落ち着いた頃、きりやんさんの仲間の方たちと改めて会うことになった。
正直顔を合わせるのはキツい。さっきのナイフの冷たい感覚は残ってるし歓迎されていないのも感じる。
確かに1ミリも知らない人が急に仲間に加わるのは嫌な気持ちも分かる。
…やっぱり、今からでもあの街に戻ろうかな。そもそも私には、あの街が1番合っていたのかもしれない。
はぁ…と胃の痛さを紛らわせるように溜息をつくと、きりやんさんと目が合った。
「なんか、すんません」
「いやいや、こちらこそすみません…確かに急に来られても困りますよね…」
あはは、なんて情けない笑い声を出せばきりやんさんは優しい表情を浮かべた。
「Aさんのことアイツらみんな受け入れてくれますよ
6人でいた時間が長いから慣れないだけ
それに、貴女を守ると約束したんでアイツらがなにかしてきたら容赦しませんよ」
流石に5対1は危ないかも、と笑いながら言うきりやんさんのお陰で気分が落ち着いた。心強い味方がいることに安堵していると、5人が入ってきた。
相変わらず、ナイフを突き立ててきた方は私を睨んでいるしスーツを着ている方は警戒から他の人たちよりも後ろにいる。
「スマイルもっと前出ろ!シャークんは睨むな!
はぁ、、Nakamuからお願い」
「…このワイテルズファミリーのボスのNakamuです」
「改めましてBroooockで〜す」
「…シャークん」
「きんときです。よろしく」
「…スマイルです」
「最後に改めまして、きりやんです
これからよろしくねAさん」
「AAです。これからお世話になります。よろしくお願いします」
自己紹介をし、頭を下げても何も反応がない。これは、やっぱり嫌われてるなと思いながらゆっくりと顔を上げるときりやんさんがスマイルさんの頭を拳でぐりぐりとしていた。
「その態度やめろって何回言えば分かんだ!」
「いたいいたい!きりやん!やめろ!痛いって!」
「お前後で〆るからな」
先程の温厚なきりやんさんとは違う部分をみて、きりやんさんも裏社会の人間なのだと感じた。
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作者名:葵 | 作成日時:2024年3月12日 0時